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「オランダの個別教育はなぜ成功したのか」の「第2部 オランダ・イエナプラン教育」(p79〜195)「第一章 イエナプラン校を訪ねる」(p82〜142)の「循環する活動、科目によらない時間割」を読みました。(小林教室収蔵

イエナプラン教育では、4つを基本活動(対話、遊び、仕事、催し)が、リズミカルに循環することを目指しているのだそうです。

まず、「対話」について。
《以下引用(p128)》
「対話」の意義については、サークル対話のところで、詳しく述べました。しかし、イエナプランにおける対話とは、必ずしもサークルを作って行われるもののみを指すのではありません。子ども同士、子どもと教員、教員同士、また、保護者と教員が、積極的にコミュニケーションを図り、お互いの立場や考えを理解しながら、学校の活動を進めていくことを目指しています。
《引用終り》

次に、「遊び」について。
《以下引用(p128)》
「遊び」もまた、授業の合間の中休みや昼休みの遊びを指すだけではありません。学習活動の中に遊びの要素を取り入れることの意義を積極的に認めています。…このような考えに基づき、表現学習はもちろんのこと、ワールドオリエンテーションなどの総合学習の中にも、また、算数や文法の学習の中にも、遊びやゲーム感覚の学習が様々に取り入れられています。また、教室の中だけではなく、ホールの隅のコーナーや廊下の脇などにも、目的別、年齢別のゲームをおいた棚などがしつらえてあり、子どもたちが、それぞれ自分の課題を終えた後など、時間の余裕ができた時に、それらのゲームをして遊ぶことができるようになっています。
《引用終り》

そして、「仕事」について。
《以下引用(p130)》
「仕事」をするというのは、自己実現であると同時に、誰か、ほかの人のために意味のあることをしているという自覚にもつながるものであることが理想です。ですから、イエナプラン教育では、ただ単に、仕事の結果だけを取り上げて評価するのではなく、仕事を進めるために、自分で計画したり企画したりする力、自分で調べたり練習したりすること、自分自身で課題を選んで挑戦する姿勢、仕事の内容や質を高めるように努力する姿勢、ほかの子どもとともに協力して目的を達成する力など、仕事のプロセスそのものを、仕事の成果についての評価よりも重視、評価しています。

子どもたち一人ひとりが行う一週間の課題も、子ども自身がグループリーダー(担任の先生)と相談し、納得した上での約束ですから、子どもはそれを責任を持って終えなければなりません。決して、グループリーダーが一方的に押しつける、子どもが受動的に行うものではありません。仕事としての学習に企画の段階から子どもは自主的に関わっているのです。また自立学習や共同学習の際に、グループリーダーが観察しているのは、仕事に取り組んでいる子どもたちの態度、その日の課題を着実に達成させようという責任や集団への参加・協力の態度です。

したがって、教材は、子どもたちが、できるだけ自主的に選び挑戦するもの、ということが重要な基準になります。
《引用終り》

最後に、「催し」について。
《以下引用(p130)》
イエナプラン教育の「催し」には、セントニコラスやクリスマス、イースターといった年中行事だけではなく、クラスの中で祝う子どもの誕生日、頻繁に行われる学芸会、スポーツの日などが含まれます。
《引用終り》

公文式教室という立場で参考にするとすれば、まず「遊び」ということかと思いました。「採点待ち」とか「お迎え待ち」という状態の時に、頭をリフレッシュかつ活性化する楽しさを含みながらも学習に結びつくような何かを用意することはできないか。

それから「仕事」の中で、「ほかの人のために意味のあることをしているという自覚にもつながるもの」という要素を公文式学習の中に取り込むことはできないだろうかと思いました。学習はそもそも自分自身のためであり、とかく「あなたのためなのよ」と押し付けがましく言われがちですが、「ほかの人のため」という要素を強調することはできないものか。早く最終教材まで行き着けば家計が楽になる、といったこととは別な何かがないものか。

責任を持って目標を達成させるという部分は公文式にも元々ありますが、上記の課題と組み合わせて、うまく機能するシステムを創り上げることはできないものかと思います。

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