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「オランダの個別教育はなぜ成功したのか」の「第2部 オランダ・イエナプラン教育」(p79〜195)「第一章 イエナプラン校を訪ねる」(p82〜142)の「ワールドオリエンテーション――探究する心・共に生きる社会」を読みました。(小林教室収蔵

前出のサークルという形で、ワールドオリエンテーションも行われます。

《以下引用(p110)》
まず、グループリーダー(…)が、クラス全員の子どもと共にサークルを作り、地球儀について学びます。地球儀はどのようにできているのか、北極はどこにあるのか、オランダはどこにあるのか、地球儀での方角と、実際の教室での方角はどう違うのか、といったことです。それから、子どもたちはテーブルグループに分かれて方位磁石を作ります。棒磁石を使って縫い針に磁気を与え、それを発砲スチロールの一片にテープで貼りつけ、小さな器の水に浮かべるのです。

次の時間には、実際に北極に行くためには、どんなルートを辿るのか、どんな交通手段があるのか、何日くらいの時間がかかるのかといったことを地図やコンピュータなどを使って調べます。それから、途中通過するのはどんな国か、ぞれぞれの国で使われている言葉や通貨について情報を集め、時間が許せば、それらの国の簡単な言葉を学んだり、通貨を作ってみたりします。また、北極探検に出るには、どんな書類を携帯していなければならないのか、ほかにどんなものを持っていくのか、どこに泊まり、食事はどうするのか、などといった問いかけから、必要となるいろいろな情報を集めていきます。当然、北極の気温や日照時間についての情報も必要になります。

このような準備段階を経て、今度は実際に北極に着いてからのことです。講堂などの広い場所を使って、グループごとにテントを張ります。北極にいるつもりで、何日間かにわたって、降水量や風力・風向を観測し、雲の様子を観察し記録していきます。グループごとに、観測係、記録係などの役割分担をします。また、北極で撮られた写真などを雑誌やインターネットなどから集めます。それらの写真を素材にして、子どもたちはそれぞれ詩を作ります。

それが終わると、北極を去る準備です。次の訪問者のためにどんな記録を残そうか話し合って、みんなでそれを作ります。オランダの家族にどんなお土産を持って帰るかを決めます。そうして北極探検から無事に帰ってくると、まずは、現地で(!)観測したデータを整理し、それをグラフにします。このほか、北極での観察を含め、「まだ北極に行ったことのないオランダの人たち」を想定して、グループごとに、北極探検旅行の報告をします。報告の際にも、当然、グループの中で役割分担を決めます。…

この北極旅行をテーマとした総合学習が行われている間、子どもたちの教室は、どんどん様変わりしていきました。窓には、雪をかたどった綿や発泡スチロールの破片が散りばめられ、背後の壁には、シロクマやセイウチなどの北極の動物や氷山をかたどった白い紙が貼りつけられます。教室は白い雪の世界になりました。挙句の果てに、子どもたちは、普段は20度に保たれている暖房のスイッチを切って「北極らしくしよう」などとグループリーダーに言い出し始める始末です。

一見雑然としているようですが、それでいて、どの子をみても、何もしないでいる、誰かの指示を待っているということがありません。

授業時間の終りが近づき、グループリーダーが、片づけ始めるように合図すると、それぞれ思い思いの場所で身の回りの道具を片づけ、誰が言うでもなく、学校の倉庫から掃除機を取り出してきて、床の片づけが始まります。役割が決まっているわけでも、グループリーダーが指示するわけでもないのに、雑然としていた教室が短時間のうちに片づけられていきました。…

…イエナプラン教育では、意図的に、科目ということをあまり強く意識しないように努めているように思えます。言い換えると、小学校に行く年齢の子どもたちに対して、はじめから、科目という枠をもって教えることをあえて避けているということです。科目を前提とした教育に入る前の段階、というのがより正しいかと思います。
《引用終り》

現在の日本でも、中高一貫校の適性検査は科目を意識しない問題構成になっていますし、高校入試問題もこの問題は数学じゃないの?と思うような問題が社会に出たりしているので、「科目を超えた学習」が始まっているのだと思います。

子どもは、こういう「北極に行ったつもり」みたいな遊びをよくやります。「ここは○○の国です。」とか「これは魔法の杖です」とか、どんどんと架空のものを作り出して、一緒に共有して、その世界で遊ぶのが好きなようです。だから、ワールドオリエンテーションのような授業はむしろ違和感がないかもしれないし、格別面白いことでしょう。

《インデックス》

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