videoストアで「北斗の拳」を一気見しました。本放送の時はサウザーが死ぬところまでしか見ませんでした。結末が見れて、スッキリしました。

「悪」と対峙するものは普通は「善」だと思うのですが、番組では「愛」ということになっていました。だからキリスト教的なのかと言うとそうでもなく、どちらかと言えば「哀」に近く、仏教的な印象です。哀しみから起こる怒りは大きな力を生むものとされています。

この怒りの扱いや、相承の厳しさ、奥義を唱える時に梵字が出てくるところなど、真言密教をモデルにしているように感じました。また、他者を守るために、自分の身体の一部や命を捧げるところは、太平記のような軍記物の魅力を含んでいます。そう考えると、このアニメの面白さは、仏教史や太平記とか三国志などの要素を織り込んだところにあるのかもしれません。

今になって思うと、仏教史とか軍記物とか、本物の方が断然面白いんですが…もともとそういうことに興味があったから「北斗の拳」に魅かれたのか、「北斗の拳」でそういう興味が芽生えたのか、よくわかりません(笑)

(2013/1/25記)