「新・人体の矛盾」の「便器の進化とヒトの進化」(p164〜166)を読みました。(小林教室収蔵

《以下引用(p164)》
肛門のまわり、つまり外生殖器をふくめた会陰という領域は、その対極の顔面とよく似て解剖のむつかしいところである。この部分は脂肪と線維組織でみたされており、これをすっきりと取り除かなくてはならないからである。こうしてあらわれた肛門は、おどろくことに、まるで富士山のように盛りあがっている。この突出は肛門をとりかこむ外肛門括約筋と、これにつづいて裾野に広がるような肛門挙筋があるためである。
《引用終り》

さすがに、われわれの解剖実習では肛門は見ませんでした。肛門が富士山のような形だったとは…。しかし、これでもヒトの場合は退化している方で、他の動物の肛門はもっと発達しているらしいのです。

《以下引用(p165)》
ウシはまず尾を上げて背をややまるめる。肛門がもりあがるとともに、内側からピンク色の粘膜が反転してでてくる。そして排便した後は元どおりに戻ってしまう。
《引用終り》

どうやら、こういう構造があるので、ウシはトイレットペーパーやウォシュレットが要らないらしい。

イヌの場合は、直腸尾骨筋という、尾骨と直腸の間にある筋肉が、排便時に直腸ごと肛門を突きだし反転させるそうです。そしてもう一つの、尾骨肛門筋という、尾骨のつけ根と肛門(外肛門括約筋)の間にある筋肉が、終了後に肛門を元に戻します。

この筋肉は便に匂いを付けるための肛門嚢という袋を圧迫する働きもあるそうです。

イヌの場合には、この肛門嚢をしぼってもらったりするらしいですね。

イヌにはイヌの悩みがあるようです。

《つづく》