「新・人体の矛盾」の「7 耳の歴史」を読みました。(小林教室収蔵

これまで触れてきましたのは中耳が中心でしたが、耳の本体と言うべきところは内耳です。聴覚の蝸牛管と、平衡感覚の半規管・球形嚢・卵形嚢という部分から成っています。

魚には蝸牛管が無いのですが、聴覚が無いのではなく、球形嚢が聴覚も兼ねているようです。高等脊椎動物の蝸牛管は、そもそもこの袋の一部が伸びてできたもの。

ヒトの発生段階で、将来の外皮となる上皮から内耳が作られることから、魚類の側線器官がそもそもの由来と考えられます。

側線器官は体壁だけでなく頭にも配管されており、このなかの感覚細胞は、水の味、水流、水圧、振動、電流まで感知しています。耳であり、鼻であり、舌であり、皮膚なわけです。

水流の変化に合わせて、体の向きを瞬時に変えている魚の動きを見ていると、水流等を感じ取る側線器官と平衡感覚がくっついているのは、当然と言えます。

《つづく》