「新・人体の矛盾」の「3 歯の由来」を読みました。(小林教室収蔵

歯の起源は、無顎類のウロコと考えられるとのこと。つまり外皮だったわけで、これが口の中にも分布するようになり、やがて歯として大きくなったようです。外皮である以上、感覚を伝えたはずで、私たちの歯の痛みは古生代の魚の皮膚感覚なのかもしれません。

ためしてガッテンでやったと記憶していますが、紙の厚さを識別するというコンマ何ミリという微妙な感覚は、歯が最も敏感です。目で見ても手で触っても分からないのですが、歯で咬み比べてみると即座に分かります。古生代からの皮膚感覚はこれほど敏感ということになります。

多くの爬虫類の歯は円錐形の単純なものだそうですが、獣弓類には犬歯、切歯、臼歯など哺乳類と似た歯を持つものがいたようです。ただ、他の爬虫類と同じく、生涯の間に何度も生えかわる多生歯性でした。

爬虫類から哺乳類に移行するためにはオッパイを吸うために口を密閉できなければなりませんから、口蓋(鼻腔と口腔を隔てる上顎の天井)、口唇、発達した表情筋が発生しました。これにより、口をピッタリと閉じて、食物をこぼさずに噛みこなすことができるようになりました。

咀嚼筋も発達し、これに強度的に耐えうるために、いくつもの骨からできていた下顎骨が一個の頑丈な骨になりました。

ヒトは乳歯のあとに永久歯が生える二生歯性ですが、ドブネズミやハクジラ類(イルカ、マッコウクジラなど)は一度しか生えない一生歯性だそうです。カンガルーなどの有袋類は、小臼歯のうちの一本だけが二生歯性で他は一生歯性で、同じ哺乳類でもいろいろであるのは興味深いところです。

ヒトの大人の歯の内訳は、上下左右の片側に、前方より切歯が2本、犬歯が1本、小臼歯が2本、大臼歯が3本で、合計32本。ヒトの大臼歯は奥に行くほど小さくなり、一番奥が親知らず(知歯)で、最も退化しています。類人猿の大臼歯はこれと逆で、奥に行くほど大きくなっているそうです。

うちの長女は、口をキチンと閉じずにピチャピチャ食べる癖がありますが、これは爬虫類の食べ方と言えそうです。親の歯磨き指導が至らないために、虫歯もできてしまいました。4億5千万年の歴史を踏まえ、躾け直さなければなりません。

《つづく》