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「三教指帰」(角川ソフィア文庫)第三章「仮名乞児の主張」の前半を読みました。

今回は仏教編。叔父阿刀大足に対する空海自身のストレートな反論と思われる箇所があります。

《以下引用》
あなたは仏道に進もうとする私を忠孝にそむくとして非難しますが、私は私で常に国家の幸せを第一に考えており、両親及び一切の衆生のために陰ながら功徳を積んでおります。これによって得られる智慧や福徳の一切がすべて忠であり孝であると私は考えているのです。しかし、あなたはただ筋力を使って努めることや、身体を屈して仕えることだけが忠孝だと思い込んでいて、もっと大きな忠孝のあることに気づいていないのです。
《引用終わり》

そして、「仏教は全体の真理、儒教・道教は仏教の一部分」という考えを主張します。

《以下引用》
…ある書物によれば、儒童と迦葉の二人は仏弟子ですが、人々がまだ未開の時代に、仏陀はこの二人を中国に遣わされました。しかし人々がまだ深い真理を受け入れるだけの能力が育っていないのを見て、儒童は孔子に生まれかわり、迦葉は老子に生まれかわって、二人に儒教と道教を説かせ、天地・陰陽についての表面的な真理を説き示させたというのです。このようなことも考えずに、あなた方は各自の道が一番だというように固執して争っているのは大きな誤りです。」
《引用終わり》

化身とか、方便とか、真如は一つであり全てであるという、全てを包括してしまう仏教の一面、あるいは空海密教の片鱗がうかがえるような気がします。

《つづく》