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「空海の夢」(春秋社)Amazon
「13.初転法輪へ」を読みました。

帰国し、大宰府滞在を経、和泉国の槇尾山寺に止まるまでの期間について、考察しています。

《以下引用》
…このときの詩が、私が空海の詩文に接した最初のものである。…七言絶句、上声篠韻。

閑林独坐す 草堂の暁
三宝の声  一鳥に聞く
一鳥声あり 人心あり
声心雲水  倶に了了

…槇尾山寺の空海が何を沈思黙考していたのか、それはわからない。しかし、空海六十二年の生涯をいろいろ眺めまわして比較してみると、謎の七年間を除けば、結局はこの山中の空海が一番だったと思う。

…語る相手といえば老境の律気な阿刀大刀と、それに空海をひそかに訪ねてきたであろう奈良の僧たち、修行者たちだけである。奈良仏教者たちは空海に期待を寄せていた。最澄の痛烈な南部仏教批判をはねかえせるのはいまや空海ただ一人であったからだ。

しかし山中の空海はまだそうした現実にまみれようとはしていない。それらにたいするひとつの「超越的な位置」を確立しようとするだけの時期である。これは空海の存在学の確立期であったろう。
《引用終わり》

この山中で、壮大な体系が構築されていきます…

《つづく》

空海の夢
空海の夢(Livedoor Books)