【動き】
屈曲:〔可動域〕145°くらい。〔制限因子〕屈筋群収縮による屈側の軟部組織の量的増加。
伸展:〔可動域〕10°くらい(過伸展)。〔制限因子〕骨性制限(肘頭が肘頭窩にはまり込む),側副靭帯の緊張,屈筋群の抵抗。
回外(前腕):〔可動域〕90°くらい。〔備考〕尺骨は回旋しない。橈骨は輪状靭帯内(上端)・尺骨頭周囲(下端)を回る。
回内(前腕):〔可動域〕90°くらい。〔備考〕尺骨は回旋しない。橈骨は輪状靭帯内(上端)・尺骨頭周囲(下端)を回る。
 
【筋肉】 
上腕二頭筋:屈曲● 回外▲:spurt muscle(前腕回外位からの屈曲で最も強い)
上腕筋:屈曲●:spurt muscle
腕橈骨筋:屈曲● 回内▲ 回外▲:shunt muscle.emergency muscle.
円回内筋:屈曲▲ 回内●
上腕三頭筋:伸展●
肘筋:伸展▲ 回内▲
方形回内筋:回内●
回外筋:回外●
手関節屈筋群:屈曲▲ 回内▲ 手関節●掌屈
手関節伸筋群:伸展▲ 手関節●背屈
長母指外転筋:回外▲ 手関節▲掌屈▲橈屈母指CM●橈側外転●掌側外転


手関節屈筋群:橈側手根屈筋長掌筋尺側手根屈筋浅指屈筋
手関節伸筋群:長橈側手根伸筋短橈側手根伸筋総指伸筋小指伸筋尺側手根伸筋
・spurt muscle:上腕二頭筋上腕筋。速い運動に有利な筋。負荷がない状態で主に働く。
・shunt muscle:腕橈骨筋。トルクの発生に有利な筋。負荷がかかると積極的に活動する。
・emergency muscle:腕橈骨筋。通常の運動では活動せず、大きな負荷や可動性が必要なとき活動に参加する。
 

【関節】
・腕尺関節:上腕骨滑車と尺骨滑車切痕からなる螺旋関節。屈曲と伸展を行う。
・腕橈関節:上腕骨小頭と橈骨頭窩の間の球関節。屈曲と伸展。螺旋運動(前腕の回外・回内運動時)。
・上橈尺関節:橈骨頭の関節環状面と尺骨の橈骨切痕との間にある車軸関節。〔靭帯〕内側側副靭帯,外側側副靭帯,橈骨輪状靭帯。前腕の回外・回内運動に関与。
・下橈尺関節:尺骨頭の関節環状面と橈骨の尺骨切痕との間。手関節近位。前腕の回外・回内運動に関与。橈骨の尺骨切痕と尺骨の茎状突起との間に関節円板があり、下橈尺関節腔と橈骨手根関節腔とを隔てている。

【靭帯】
・内側側副靭帯:上橈尺関節:上腕骨内側上顆〜尺骨滑車切痕と一部鉤状突起。
・外側側副靭帯:上橈尺関節:上腕骨外側上顆〜鉤状突起下縁と尺骨の橈骨切痕後縁。
・橈骨輪状靭帯:上橈尺関節:尺骨の橈骨切痕前縁〜橈骨頭を取り巻き〜尺骨の橈骨切痕前縁。

【関節包】
・前後面:比較的緩やか。肘の屈曲・伸展を十分に行うことができる。
・内外側:強固。内転や外転の動きを抑えて、安定性を保持する。

【その他】
・肘角:生理的外反肘。成人男子では約10°,小児や女性では15°以上あることも。

参考文献1「基礎運動学」