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DNA…その人の遺伝情報が全てしまいこまれている。

複製のミスが無い限り、その人の細胞のひとつひとつが同じDNAを持っている。

ひとつの細胞が生まれる時、個々の細胞は、同じDNAなのに、それぞれ違った読み方する。それぞれの解釈で、思い思いに自分の体を形成していく。

だから、同じDNAなのに、脳ミソになったり、目玉になったり、口になったり、肛門になったり…する。

DNAこそが完全な情報。しかし、完全なまま細胞という姿になることはできない。完全な情報の一部分だけを活性化させて、偏った、不完全なものを指向することによって、情報は具現化する。

言わば、世に出ることを許される。

この宇宙も対称性の破れによって出現したとか。この宇宙の素粒子が完全にバランスが取れていたら、一瞬の光となって消滅したらしい。でも、そうではなかったらしい。完全にはバランスは取れていなかった。

やはり、この世は不完全なものだけが存在を許されるらしい。

やれやれ。

不完全なる我が身、不完全なる我が心…故に我あり。

しかし、DNAを思い起こしてほしい。不完全な姿をした細胞たちも、みんなDNAという完全な情報だけは持ち合わせている。この捻じくれた心にも、真っすぐなもの、完全なものが潜んでいるやも知れぬ。

としたら…

自分の中に完全な何かが潜んでいることを信じて、完全なる全体の一部としての自分を、しっかりと務めあげようではないか。

口は口として、肛門は肛門として、自分の務めを全うしようではないか。

生きとし生けるもの、この世の存在物の全てが、偏った不完全なるものではあるけれど、全体を含む完全なものを我々は共通に内蔵している。

個々が、それぞれの偏った活動に励むことによって、全体は生き生きと成立していく…