NHK「爆笑問題のニッポンの教養#87」(10月13日放送分)を見ました。細胞シート工学の岡野光夫先生でした。
「体の部品交換ができればいいんだけどね…」とつぶやくお年寄りは多いです。絶対にできないという前提で、冗談としておっしゃるわけですが、「もう少しでできそうですよ」ということになったら、むしろ複雑な気持ちになるんじゃないでしょうか?
細胞シートということで、薄いシート状に細胞を作っていく技術。ラットの心臓のシートがピクンピクンと動いている映像は、ショッキングでした。角膜に関しては、人間で既に何例か手術例があって、経過も良好ということでした。だから、決して未来の話ではない。
ただ、角膜とか関節軟骨とかくらいなら抵抗はないですけど、最終的には脳に行くと思うんですね。例えばパーキンソン病ならドパミンを産生する組織を移植すれば治りそうです。その辺りから少しずつパーツ交換技術は脳の中に入り込んでくると思うんです。脳梗塞でやられた組織だけちょっと交換とか…
かなり複雑な気持ちですね…そんなにまでして生きたいのかよ?なんて思うのは他人事だと思っているからでしょうね。医学の進歩と、素直に喜ばなければいかんのだな…
《つづく》
「体の部品交換ができればいいんだけどね…」とつぶやくお年寄りは多いです。絶対にできないという前提で、冗談としておっしゃるわけですが、「もう少しでできそうですよ」ということになったら、むしろ複雑な気持ちになるんじゃないでしょうか?
細胞シートということで、薄いシート状に細胞を作っていく技術。ラットの心臓のシートがピクンピクンと動いている映像は、ショッキングでした。角膜に関しては、人間で既に何例か手術例があって、経過も良好ということでした。だから、決して未来の話ではない。
ただ、角膜とか関節軟骨とかくらいなら抵抗はないですけど、最終的には脳に行くと思うんですね。例えばパーキンソン病ならドパミンを産生する組織を移植すれば治りそうです。その辺りから少しずつパーツ交換技術は脳の中に入り込んでくると思うんです。脳梗塞でやられた組織だけちょっと交換とか…
かなり複雑な気持ちですね…そんなにまでして生きたいのかよ?なんて思うのは他人事だと思っているからでしょうね。医学の進歩と、素直に喜ばなければいかんのだな…
《つづく》
コメント
コメント一覧 (2)
今のところ脳は並列処理で運営されていると考えられているようです。数え切れないほどのCPUが分散処理しているイメージ。「私」というひとつの人格が成立している方が不思議なのです。自己同一性障害とか起きる方が普通なのかもしれない…
医学の進歩で寿命が延びる一方で、自ら命を絶つ人は依然として多い。個人的には、こちらの方が気になるのですが、「生きたい」という意思がある人は長生きできる技術、その進歩は素直に喜ぶべきなのでしょう。
人間ってどこまで"その人"なのか。
脳が考える源となっている現代医学では、脳がその人の人格ですよね。
でも、脳のParts毎に役割があって、とか考えると、脳それぞれに人格があるの? では、あるオリジナルの脳のPartが無くなったために人間が再生させた脳のPartはどこの人?
なあんてロジカルに考えたフリしてみましたが、結局のところ、(細胞シートとか)そこまでしないと生きていくのが死ぬほど辛いという患者さんのためなんじゃないでしょうか。。。