〈起始〉:第5〜第12肋骨の前面から外側面
〈・〉:広背筋の下で内腹斜筋の上(★腰眼),内腹斜筋腹直筋の上(★帰来),内腹斜筋の上(★気衝★府舎★腹結★大横★腹哀★日月★京門★帯脈★五枢★維道★章門★期門),★急脈
〈停止〉:腸骨の腸骨稜の外唇の前方1/2の領域,鼡径靭帯,白線

〈作用〉:
呼吸●強制呼息腰部●屈曲●側屈●対側回旋。胸郭を引き下げる。体幹を前屈,同側方に側屈,反対側方に回旋する。胸郭を固定すると骨盤を引き上げる。

〈神経支配〉:肋間神経〔(T5)〜T7〜T11〜(L1)〕
〈筋連結〉:広背筋,前鋸筋,腹直筋内腹斜筋

〈触察〉:
・第5,11,12肋骨:鎖骨の内側部のすぐ尾方に隣接する肋骨が第1肋骨。第5肋骨はそれより4つ尾方。側腹部の後部に指を押し込み、最も尾方の肋骨が第12肋骨。
・補助線1:肋骨弓から第11,12肋骨の尖端に続く線。
・補助線2:恥骨結節から鼡径靭帯,腸骨稜に続く線。
・前部と外側部の筋腹:外腹斜筋,内腹斜筋腹横筋の筋腹は、腹直筋の外側縁より外側方で、補助線1と2に挟まれる領域のほとんど全てに存在する。胸椎や腰椎に向かって圧迫して触察する。外腹斜筋は第5〜12肋骨の前面から外側面にも存在し、これは胸郭に向かって圧迫する。
・補助線3:第12肋骨の尖端から2横指内側頭方の部位と、腸骨稜上で上前腸骨棘と上後腸骨棘の中点とを結ぶ線。
・後部の筋腹:補助線3より外側方で、第11,12肋骨と腸骨稜の間に存在する。腰椎に向かって圧迫する。

〈関連痛領域〉
・上腹部(肋骨弓間の剣状突起の下)、胸下部、肋骨弓の斜め下
・下腹部の一側、胸下部、鼡径部と睾丸から腹部を上へ恥骨、臍、および肋骨弓まで

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」