〈起始〉:軸椎以下の全椎骨(頚・胸・腰)の横突起
〈停止〉:1つ(短回旋筋)または2つ(長回旋筋)頭方の椎骨(頚・胸・腰)の棘突起

〈作用〉:
頚部●伸展●側屈●対側回旋
腰部●伸展▲側屈●対側回旋

〈神経支配〉:脊髄神経後枝内側枝

〈触察〉:
・補助線1:側頭骨の乳様突起の下端から3横指頭方の部位と、外後頭隆起を結ぶ弓状の線)。後頭骨の上項線に相当する。
・補助線2:補助線1の外側1/3から尾方に引いた線。頭半棘筋の外側縁に相当。
・頚部:補助線2を指標に、頭半棘筋頭最長筋の境を触察する。ここから前内側方に向かって圧迫して触察するが、棘筋半棘筋多裂筋,回旋筋は、浅層を他の筋に幾重にも覆われるため、触知は困難。
・胸部:胸椎棘突起のすぐ外側方に指を押し込み、横突起までの1横指ほどの隙間に存在する筋腹を、前方,前内側方,前外側方に圧迫して触察する。棘筋半棘筋多裂筋,回旋筋共通。
・腰部:腰椎棘突起のすぐ外側方に指を置き、圧迫して触察。棘筋多裂筋,回旋筋は、腰椎の棘突起と肋骨突起の間に存在するが、多裂筋以外は触察しにくい。

〈手技〉:
・背臥位、頭側に立ち、頭蓋底(頚椎上部棘突起のすぐ外側)から体幹へ母指でストリッピング。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」