先日ちょっとしたアクシデントがありまして、主力のデスクトップ2台を修理に出しました。戻ってきたパソコンを元の環境に整えるべく、インストールを繰り返す毎日です。

忙しく動くインストーラを見て思うのは、パソコンという機械が人間に似ているということ。

例えば昔はワープロ専用機というのがありましたが、今はパソコンを買ってワープロソフトをインストールします。

パソコンのワープロは、昔はとても遅かったんです。パソコンが立ち上がって、ワープロソフトを立ち上げて、やっと使い始めると変換が遅い。これがワープロ専用機ならば、電源を入れれば即座にワープロです。変換もパソコンに比べたら速かった。ワープロ専用機が淘汰されてしまうなんて予想だにしませんでした。

ワープロ専用機は、ワープロの仕事しかできないように初めからできています。だからワープロの仕事だったら、パソコンには負けません。でも、他の仕事はできない。

パソコンは専用機にはかなわないけれども、インストールすることでいろいろな仕事ができるようになる。

人間もそうですね。産まれてすぐ泳ぎ出す魚や立ち上がる馬とは違う。(パソコンと同様に)文字通り立ち上がるまでに時間がかかる。でも、大脳にいろいろな知識をインストールすることによって(スキルアップすることによって)、いろんな仕事をこなしていく。

インストールは子供を教育していくようなものかもしれない…なんて思いながら、黒いボディをいとおしく見つめています。ワープロ専用機を絶滅させてしまったその力を頼もしく思いながら。