薬草喩品第五では、前章の最後に詩を詠んだ弟子のカーシヤパに呼びかけながら、釈迦が語ります。今度は、仏教の修行をする者を薬草に例えています。苦悩の世界を破壊する王である如来は、山,川,谷,草木など地上のあらゆる物に雨が潤いを与えるように、法雨を皆に等しく与える。その人それぞれに合わせた形で。

ここでもやはり薬草を3種類に分けて、修行のレベルが3段階あることを示しています。

授記品第六では、弟子のカーシヤパやスブーティ,カーティヤーヤナ,マウドガリヤーヤナが未来に悟りに達することを予言しています。

化城喩品第七では、はるかな過去にいたという大通智勝如来のことを世尊が比丘たちに語っています。
大通智勝如来は、十方の諸梵天の王と、十六人の王子の願いを受けて、四諦(苦・集・滅・道)と十二の因縁(無明・行・識・名色・六入・触・受・愛・取・有・生・老死)の法を語った。十六人の王子は菩薩となり、さらに悟りを得て仏となり、現在八方の国土で法を説いている。西方にあるのが阿弥陀仏。東北方が私(釈迦牟尼仏)だ
と世尊が言いました。

さらに世尊は比丘たちにお城の例え話をします。
五百日行程の険しい道を旅する人々がいて、その先の宝の地を目指している。しかし人々がくじけそうになったので、行程三百日の所に導師が方便の力(魔法?)で美しい城を出現させた。この城で人々が十分に疲れを癒したところで、導師はその城を消し去り、「これはあなた方の疲れを癒すための幻の城でした。仮の安息を離れて、先へ進みましょう」と言った。これと同じように、「仏の道がはるかに遠い」と人々が諦めないように、仏は今まで声門、縁覚、菩薩の3つの段階に分けたのである。

つづき(40%)を見る