時は世紀末。新世紀を語るいろいろな集まりが開かれました。わたしもなるべく顔を出して、不思議な人たちとの出会いを楽しんでいました。

ある会でのこと。「わたしは水星人なのよ。あなたは?」「わたしは火星人」というやりとりが耳に入ってきました。わたしは六星占術のような占いの話だと思いましたし、実際そのとおりのようでした。

そこにワンランク上の人が話に入ってきました。「わたしはオリオン座から来たらしいわよ。」「えー、そうなんですか!?」かに座や乙女座とか以外の星座が出てきたことで、占いの話では済まなくなりました。そして「わたしはシリウス!」「わたしはプレアデス!」と、遠方からお越しの方々が次々と名乗りを上げました。

この会に誘ってくれたT君に、こっそり尋ねました。「プレアデスってすばるのこと?」「そうだよ!昔、恐竜に姿を変えて地球を支配しようとしたんだ!だから爬虫類というのはね…」と、彼の話はジュラ紀にタイムスリップし、時空を迷走していきました。

帰り際「今日どうでしたか?」と尋ねられ、「だいぶ波動が高まった気がします」と答えました。それでみんなニッコリする。それが世紀末のしきたりでした。


「世紀末の夜に」目次
その2「瞑想教室」
その3「UFOの里」
その4「T君のこと」
その5「オーラカメラについて」
その6「実験!オーラカメラ」
その7「O社長のこと」
その8「人生を変えた本」