20年ほど前に買った般若心経入門という本を、また引っ張り出して読んでみました。般若心経は、「(この世の全ての)構成要素の本性は『空』であると見究めることによって、一切の苦しみから救われた」という文で始まります。この世は全て空だと見なせば、ストレスが無くなるよ!と言っている訳です。

 ストレス発散とか、ストレス克服という言葉はよく聞きます。現代人は、生じてしまったストレスをどう処理するか?ということは考えるのですが、ストレスを生じないようにするにはどうするか?という根本的なことには取り組んでいないような気がします。それに取り組んで、ひとつの発想法を見つけたのが、釈迦なのではないかと思います。

 自分の心の中にストレスを生まない発想法には他にどんなものがあるか?と考えても、ちょっと頭に浮かばないのですが、『空』という発想法が一番有効かつ実用的であるように私は思います。これを心がけて、それでも心が乱れた時には「修行が足りない」と反省した昔の人々はやっぱり偉いと思います。

 ただ、この発想法だけでは生きられないと思うのです。この世の全てが空だと言われたら、何もやる気がしなくなると思います。だから、麻薬のような強力な鎮痛剤として常備しておき、苦しいときに少しずつ使うべきものなのでしょう。

「うろん語」第二巻
目次
その2:「理想と現実と」
その3:「呼吸法」
その4:「雪に思う」
その5:「助さんはどこへ?」
その6:「古きを温めて」
その7:「師と士」
その8:「参加することに意義?」
その9:「テレビが使えなくなる!」
その10:「人を評価するということ」

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